俺様外科医に求婚されました



「一回でいいから」

「えっ…」

「とりあえず、一回呼んでくれたら今日のところは帰る」


ん?それは、つまり?


「え、それってもし名前で呼ばなければ帰らないってことですか」

「そうだ。聞くまでこの手も離さない」


掴まれた手に、ぎゅっと力が入る。

子供か!と思わず突っ込みそうになった。


でも、なんだかその行動や言動が可笑しくて、何故か可愛いくも思えてきて。


「ほら、呼んで」


そう言われた私は、クスッと笑って口を開いた。


「諒…太。これで…いいですか?」


こっちだって恥ずかしい。
でも、呼ばなきゃ手を離さないなんて言われたら呼んで離してもらうしかないから。

恥ずかしさを我慢して、呼んだ…のに。



「もう一回呼んで」


調子に乗ったのか、まさかのリピートを強要された。


< 144 / 250 >

この作品をシェア

pagetop