俺様外科医に求婚されました
「えっ、一回でいいって言ったじゃないですか…」
「あと一回だけ、一生のお願い」
でも、子供みたいに手を合わせてお願いしてくる姿に、私は思わず笑ってしまって。
「本当にこれで最後ですよ?……諒太」
もう一度、そう名前を呼んだ。
それなのに、何故なんだ。
「あーっ。無理、あと一回だけ」
「さっき一生のお願いって言いましたよね」
「じゃあ、来世の分の一生のお願い」
って…来世まで引き出すんかい!
と、突っ込みたくなることばかりの連続で。
「もう呼びませーん」
「ラスト一回!本当に最後だから」
恥ずかしいし、もう絶対呼ぶもんか…なんて思ったけれど。
ぎゅっと目を瞑り必死で頼みこむその姿に、呆れながらもまた笑ってしまっていて。
「はぁっ…本当に最後ですからね」
渋々そう言って、もう一度「諒太」と呼んだ。
すると、パチっとしたまん丸な瞳は一瞬で見えなくなって。ニッと笑った口元からは白い歯がこぼれた。
「あーっ」
目尻まで下がっていた一本の線のような瞳が、再びパッチリと開き私をジッと見つめる。
「今日の疲れ、今の諒太三連発で全部吹っ飛んだわ」
「ふふっ、よく出来た体ですね」
私がそう言って笑うと、ずっと掴まれていた手が…やっと離れた。
でも、次の瞬間。