俺様外科医に求婚されました
「望月さんは、今日から二階の2B棟と、三階の手術センターへ異動になります」
朝の朝礼で婦長から告げられたのは、思ってもいなかった想定外の異動宣告だった。
待って。なんで?どうして?
しかも、いきなり?今日から?
仕事の要領もわかって、やっと慣れてきてたのに。
ようやく余裕を持って、動けるようにもなってきてたのに…。
突然の出来事に驚いた私は、状況をすぐには理解できなかった。
だけど、呆然としていた私にあの小坂主任がそっと耳打ちしてきたのだ。
「急なことで驚いただろうけど、あなたの異動は諒太先生が決めたっていう噂よ」
「えっ!?」
「病棟が変わるとまた一から覚えることもたくさんあると思うけど、頑張ってね」
いや、頑張ってねって…
はい、頑張りますって言えると思います?
‘‘あなたの異動は諒太先生が決めたっていう噂よ’’って。
おかしいでしょ、変でしょ、何であの先生が?
胸の中にモヤモヤしたものが広がっていく。
「………はい」
だけど私は、その場はなんとかそう返事をしておいた。