俺様外科医に求婚されました



「こっちこっち」


そう言って手招きをされたので、恐る恐るその方へ進む。


「入って」


診察室の前まで行くと、先生は私をその中へと誘導してすぐに椅子に腰掛けた。


「まぁ座って」

「えっ?ここに、ですか?」


診察室の椅子に視線を落とし、先生の方を向いた。コクリと頷かれたので言われた通り、その椅子に座った。

小児ホスピスとは全然違うせいか、なんだか落ち着かなかった。

あの病棟には、こういった診察室がない。
あったのは、入院患者たちの病室や、スタッフステーション。家族の控え室、カウンセリングルームに子どもの広場だけだった。


「ホスピスと、全然違うだろ」

「は、はい…」

「いかにも病院って感じ?」

「まぁ…そう、ですね」

「いきなりこっちに異動になったから、ビックリしたか?」



そう聞かれて、私は思わずハッとなった。


< 46 / 250 >

この作品をシェア

pagetop