俺様外科医に求婚されました



「とりあえず、小野さん」

「はい」


吉田さんがそう名前を呼ぶと、六人の中で一番年齢が若そうに見えた看護師が返事をしながら吉田さんの方に目を向けた。


「望月さんを3階の手術センターの方にも案内してきてちょうだい。そこで手術室の清掃の手順とか器具の滅菌方法も教えてきて。あ、戻ってきたら書類棚のカラーファイルの説明もお願いね」

「はい、わかりました」


小野さんという看護師は吉田さんにそう言うとこちらに向かって歩いてきた。


「案内しますので私に付いてきてください」

「はい」


私が頷きながら答えると、小野さんは廊下に繋がるドアを開けて私を先に廊下へ出るように進めてくれた。

そしてドアが閉まった直後、彼女は私の背中にぽんっと優しく触れてきた。


「私は小野芹那(おのせりな)。望月さんって23なんだよね?」

「えっ、あ、は、はい」


緊張感に包まれていた私は突然の気さくな対応に思わず言葉が詰まってしまった。


「ふふっ、緊張してる?私は望月さんとタメだから気とか使わないでね」

「同い年なんですか⁉︎」

「うん、だから私には敬語とかじゃなくていいよ?あ、二人の時はってことね!先輩達はちょっとそういうのにうるさい人もいるから」


小野さんはそう言うと、歩きながらさらに話を続けてきた。


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