俺様外科医に求婚されました
そしてそれは時間が過ぎていくごとに目に見えてわかるようになり。
「小野さん、これ以上は無理だろうな」
「だな。そろそろお開きにしよう」
「はい…」
食事を始めてから1時間半で、相沢先生の肩にもたれかかったまま目を閉じてしまった小野さんの姿に、私達は苦笑いを浮かべながら顔を見合わせた。
「とりあえず会計済ませてくるから。相沢、小野さん起こしてて」
「了解」
先に席を立った大和諒太は、スタスタとお店の入口の方に向かっていく。
「小野さん」
優しく肩を揺すりながら小野さんを起こす相沢先生。
それを見ていた私は、小さくため息を吐くとすぐに立ち上がった。
「そんなんじゃ起きないですよ、酔って寝ちゃってる人は」
「えっ、あぁ…じゃあ、任せていいかな?」
座ったままこちらを見上げた相沢先生は困った顔で私に言う。
はい、と答えた私は少し強めに小野さんの肩を叩きながら声のボリュームも大きめで彼女の耳元で言った。
「小野さん、帰りますよ⁉︎起きて!」
すると、うぅ…と唸るように声を漏らした小野さんの目が薄っすらと開いて。
「…えっ。私、寝てた…?」
ハッと我に返った小野さんは驚いた顔で私に聞いてきた。
思わず笑ってしまった私が小さく頷くと、「ウソ…ごめん」と呟きながら小野さんは謝った。
「お、起きてるじゃん。優秀だな」
そのタイミングでテーブルに戻ってきた大和諒太。
「立てるか?」
「はい、大丈夫です」
大和諒太が聞くと、小野さんはバツが悪そうに苦笑いして慌てて立ち上がった。