自由帳【番外編やおまけたち】
「納涼会のお知らせ……?」
後半には、再来週行う納涼会の案内と招待状が添付されていた。場所は、隣の駅の大きな商業ビルの屋上ビアガーデン。スカイア株式会社が主催となり行うイベントのようだ。
行けなくはない距離に、心が躍る。
(もしかしたら、もしかしたら、佐々岡さんも来るのかな)
日頃お世話になっているお客様へ案内を出しているのだと書かれてあった。会費は徴収するが、全て自由に食べたり飲んだりしていい、とも。
佐々岡さんの参加は非常に気になる部分だが、〝参加自由のため返信不要〟と結ばれていては、気軽に質問できそうもない。
ーーそれこそ、佐々岡さんの部署で回し読みなんてされていたら耐えられないし!
私は早速招待状を印刷し、桧山所長へ見せに行った。
・・・・・
「ええ! 営業会議ですか?!」
「そうなんだよ。半年に一度の大きな集まりだからね、参加はちょっと難しいかな」
こちらもその後飲み会だろうし、と残念そうな顔を見せられると、私は何も言えなかった。
納涼会当日は運悪く、うちの会社の営業会議と重なっているらしい。点在している事務所の営業が一同に集まる、重要な会議だ。
事務員の私には振られている仕事はないが、さすがに会社のイベント日に参加するのは気が引ける。今回は諦めようと思っていたところ、思わぬ言葉がかけられた。
「でも、佐々岡くんには本当にお世話になったからなあ。……そうだ。北村ちゃんが代表で行っておいでよ」
他の社員もいないからのびのびお酒飲めるでしょ、とにこにこされて、私は複雑な気持ちになった。
嬉しいような、嬉しくないような……。