自由帳【番外編やおまけたち】
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「来てしまいました……」
ついに納涼会当日。
営業会議に出かける他の社員とお互いに行ってらっしゃいを言い合ってからおよそ三十分。会社の最寄り駅からたったのひと駅ということもあり、あっという間に到着した。
ターミナル駅なだけあって、人通りが多い。
目的のビルはすぐに見つかった。今まで何度も見かけたことのあるこの建物が佐々岡さんの職場だと知ると、好奇心と緊張感で胸が苦しくなり、途端に上手く息が吸えなくなる。
エレベーターホールへ向かうと、ちょうど上の階へ向かう人々が乗り込んでいるところだった。私も一緒に乗せてもらうと、他の人に気付かれないよう、さり気なく壁に備え付けられていた鏡を見る。
ーー白いトップスに、ネイビーのガウチョパンツ。……少し地味だったかな。
もしかしたら会えるかもしれないけれど、会えないかもしれない訳で。気合いが入りすぎるのも何だか恥ずかしいなと無難にまとめてしまった。化粧だって、結局いつも通り。せめて髪の毛だけはと朝少しだけ巻いてみたものの、夕方にもなれば伸びてきてあまり分からなくなっている。
(何をやっているんだろう……佐々岡さんに会えるかどうかも分からないのに)
鏡越しにややお疲れ気味の自分と目が合い、私はため息と共に俯いた。
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「来てしまいました……」
ついに納涼会当日。
営業会議に出かける他の社員とお互いに行ってらっしゃいを言い合ってからおよそ三十分。会社の最寄り駅からたったのひと駅ということもあり、あっという間に到着した。
ターミナル駅なだけあって、人通りが多い。
目的のビルはすぐに見つかった。今まで何度も見かけたことのあるこの建物が佐々岡さんの職場だと知ると、好奇心と緊張感で胸が苦しくなり、途端に上手く息が吸えなくなる。
エレベーターホールへ向かうと、ちょうど上の階へ向かう人々が乗り込んでいるところだった。私も一緒に乗せてもらうと、他の人に気付かれないよう、さり気なく壁に備え付けられていた鏡を見る。
ーー白いトップスに、ネイビーのガウチョパンツ。……少し地味だったかな。
もしかしたら会えるかもしれないけれど、会えないかもしれない訳で。気合いが入りすぎるのも何だか恥ずかしいなと無難にまとめてしまった。化粧だって、結局いつも通り。せめて髪の毛だけはと朝少しだけ巻いてみたものの、夕方にもなれば伸びてきてあまり分からなくなっている。
(何をやっているんだろう……佐々岡さんに会えるかどうかも分からないのに)
鏡越しにややお疲れ気味の自分と目が合い、私はため息と共に俯いた。