手をつないでも、戻れない……
 私の涙が治まると、彼はそっと私の頬を撫でて、ニヤリとした。


「美緒は、美人だから、取りあえず何でも似合うけど、この格好は、あんまりな……」


「あっ」

 私は、慌てて自分の姿を両手で隠した。


「早く着替えた方がよさそうだ……」


「うん、この近くで借りたから……」


「どこで借りたんだ?」


「コウちゃんから……」

 私は、走り出した。



「おい、まだ、何か問題があるのか?」


 彼が、後ろから追い掛けてきた。



「樹さんに言われたくない!」


 私は、追いかてくる彼の手を取った。
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