【番外編追加中】紳士な副社長は意地悪でキス魔
雅さんは指の股に挟まれたグラスを器用に外してテーブルに置く。しなやかな指、少し骨っぽさのある関節。とくとく、と注がれる淡い色の赤ワイン。

グリーンのなで肩のボトル、多分ボージョレだろう。色も軽やかだが、それ以上に雅さんの手つきが軽やかで繊細だ。

あ。さっき、この手で。

あんなところを触れられたと思うと、顔から火が出そうだった。何を思いだしてるの。

雅さんは半分まで注ぐと、グラスを指でツツーっと押して私の前に置く。雅さんはスーツの上着を脱いでから、私の向かいに座った。

雅さんの後ろには都会の夜景が広がる。そんなきらめきにも負けない雅さんの艶やかな雰囲気。見ているだけで身体がふわりとする。

どうしてこうもフェロモンをまき散らせるのか。


「どうしたの? 赤、苦手だったか?」
「いえ。雅さんのイメージからするとフルボディの赤って雰囲気だから」
「俺のイメージってそうなの? あちこちの女の子に声かけて軽いイメージかと思ってたけど」
「そんなにあちこち声かけてたの?」
「昔はね。声かけてたっていうより、声かけられてたからね」
「声、かけられて? そのあとは?」
「ワンナイトスタンド。お互い大人だからね。後腐れなしって条件。中には2、3度続いた子もいたけどすぐにフェイドアウトだよ」
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