いじめから救ってくれた捨て猫
防波堤に沿って道が町の中心に向かっていて、僕は幼稚園まで一キロメートル以上の道程を歩いて通っていました。

まだ町には信号すら無い時代です。

近くには同じ歳で同じ幼稚園に通っている子供たちが僕以外に三人居ました。

だいたいは、いつも僕以外の三人が一緒に幼稚園に行っていましたが、時々僕が自宅を出る時に三人に出会うと、四人で一緒に行くこともありました。

僕以外の三人は仲良しなので、僕は孤独でした。

なので僕を幼稚園へ行く時に三人が誘いに来てくれた日はありません。





なぜかというと、僕は身体が弱くて、よく休んでいたから・・・

そして身体が小さくて、おとなしかったせいもあるかも知れません。

< 2 / 54 >

この作品をシェア

pagetop