俺様社長はウブな許婚を愛しすぎる
真面目な顔をしてとんでもないことを言う田中さんに、目を白黒させてしまう。
すると田中さんはいつもの毒舌を炸裂させる。
「あの方の半分は“めんどくさい”で構成されておりますし、二十四時間ご一緒にいるなんて拷問以外のなにものでもありません。なにより私が大川さんの立場でしたら、絶対付き合いたくない男性ですね」
相変わらず淡々と話すけれど、内容はかなり酷い。
えっと田中さん……。もしかして自分が全否定した男性と私が付き合っていて、婚約までしていること忘れていませんか? と聞きたくなるほどだ。
呆気にとられる私に田中さんは一呼吸置き、尋ねてきた。
「それに大川さんは不安になりませんか? いまだに結婚した灯里さんにべったりな代表に。……婚約者として、常に自分を一番に考えてほしいと思いませんか?」
「……っ」
田中さんの問いかけに、ドキッとしてしまった。
眼鏡の奥に見える切れ長の瞳は、真っ直ぐ私を捕らえていて、まるでなにもかも見抜かれているような気がしてしまう。
すると田中さんはいつもの毒舌を炸裂させる。
「あの方の半分は“めんどくさい”で構成されておりますし、二十四時間ご一緒にいるなんて拷問以外のなにものでもありません。なにより私が大川さんの立場でしたら、絶対付き合いたくない男性ですね」
相変わらず淡々と話すけれど、内容はかなり酷い。
えっと田中さん……。もしかして自分が全否定した男性と私が付き合っていて、婚約までしていること忘れていませんか? と聞きたくなるほどだ。
呆気にとられる私に田中さんは一呼吸置き、尋ねてきた。
「それに大川さんは不安になりませんか? いまだに結婚した灯里さんにべったりな代表に。……婚約者として、常に自分を一番に考えてほしいと思いませんか?」
「……っ」
田中さんの問いかけに、ドキッとしてしまった。
眼鏡の奥に見える切れ長の瞳は、真っ直ぐ私を捕らえていて、まるでなにもかも見抜かれているような気がしてしまう。