たぶん、トクベツちがいな恋。
目の前で、黒くて長いツインテールが揺れた。
そして、集まった仲間の元へと、足を進めていく。
「珠理もめごも、瀬名も、久しぶり」
「茶々ちゃん〜!会いたかったよ!勉強お疲れ様だね!」
「…疲れてハゲそう。今日はいたわって」
めごちゃんと瀬名ちゃんに、可愛がられている茶々の後ろ姿。
珠理の方にも顔を向けて、いつも通り話している彼女を見て、まだ少し心が騒ぐ。
「……」
でも、騒いでいるのはたぶん、俺だけ。
だってもう、茶々の過去は、茶々だけのもの。
もう終わったことだから、俺が関わること自体が間違っている。
「珠理、近海のお母さんがね、ピザを用意してくれたんだって。和風ピザとマルゲリータ。食べられる?」
「えっ…!?おばちゃんが!?大好物!」
「そう。しかもホームベーカリーでピザ生地から作った手作り!んで、あとはたこ焼き機でタコパだよ〜」
「キャー!すご〜い!炭水化物パーティーだわ…!」
今はもう、普通に話せるようになっている。普通に、騒げるようになっている。
そんな姿に、少しだけホッとする。
「……」
俺と珠理と茶々は、出身中学が同じだ。茶々は一歳年下だから、当たり前だけど学年も下。
茶々の存在を初めて知った時、茶々はもう、珠理の隣にいた。
『…尾張、茶々です。美濃せんぱいと、付き合ってます…!よろしくおねがいします…!』
…俺の元にやってきて、頭を下げた時。
そんなことを、言っていたっけ。
今でも、忘れない。
茶々の、恥ずかしそうなのに、すごくしあわせそうな、あの時の表情。