たぶん、トクベツちがいな恋。


「…お前も、色々と考えてんだよな。めごちゃんのことしか頭にない奴だと思ってたけど」

「まっ、失礼ね。アタシだって、茶々のことは大事だったわよ。好きにはなれなかったけど、それでも他の女の子とは違ったわ」

「…ふーん…」


…今の言葉を、茶々が聞いたらどんな反応をするのだろうか。

付き合っていたのが、もう何年も前だったとしても。珠理とめごちゃんが付き合っていたとしても。もしかしたら、茶々だって揺れるのではないだろうか。

と、いうか、今の茶々の気持ちは、どんな気持ちなのだろうか。

アイツにとっての“トクベツ”は、今はどんなカタチをしているのだろうか。


…分かんねーな。でも、俺がその存在じゃないってことは明らかなのだから、悲しい。


「…茶々は、近海のこと、頼りにしてるのよ。なんだかんだ、アタシよりも懐いていると思うわ」

「…はは、それはねぇな」


珠理の目には一体何が見えているんだろう。変なことばっか言いやがって。


「そんなことないわよ。あの子、リラックスしたら寝ちゃうでしょ。アタシの2年前の誕生日パーティーでだって寝ちゃったし。でも、近海の家か近海の前でしかそんなことしないじゃない」

「…あぁ、なんかそんなことあったな」


茶々は子どもだから、温かいものを飲んだり、疲れたり、ホッとできるものがそばにあると、すぐに寝てしまう。

そんなとこも、なんだかんだ好きなんだけど。コイツも気づいてたってところが、なんとなくやっぱり、悔しい。



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