和泉くんの考えてることはわからない。
「叔父さん、叔母さん。久しぶりです」
しゃがんだ私の隣に並ぶように、慎くんもしゃがみ込んだ。
「お爺ちゃんがね、ぎっくり腰になっちゃって。だから今日はお婆ちゃんと一緒にお留守番なの」
「草刈りでやらかしたらしいですよ」
「え、そうなの!?」
墓石の前で明かされるお爺ちゃんのぎっくり腰の実態に、驚いて思わず大きな声が出る。
くすくすと笑う慎くんは、「僕その瞬間見たもん」と事細かに説明してくれた。
「お爺ちゃんも歳だね〜」
「僕と栞里ちゃんで労ってあげないとね」
「あははっ」
パパとママにも聞こえるように。
元気でやってるよと、伝わるように。