和泉くんの考えてることはわからない。
***
ホテルでは、私は早苗と同じ部屋だった。
ご飯を食べて、温泉も入って、2人揃ってまったりモード。
……と、いうわけでもなく。
「じゃ!あたし真の部屋行ってくるね〜」
「えっ、ちょ!さな……」
─────バタン!
早苗は、風のように部屋を出て行ってしまった。
まったく、ラブラブすぎて困る。
男子の部屋に行くだなんて、先生に見つかったらどうなるかくらいわかっているだろうに。
……って言っても、担任の津田先生は見回りなんてしないだろうけど。