“あなたを愛しています”





「司君は……」



勇気を振り絞って聞いたものの、



「あぁ、俺?

今日はやっとおしまいだよ」



相変わらず能天気な声で彼は言う。

やっとおしまいか。

そんなこと言いながら、デートしてたじゃん。

またまた胸が痛むのだった。





そんな司君、



「明日は会える?」



私に聞く。

私は……司君に会いたい。

司君と楽しい時間を過ごしたい。

そう思うが……このまま都合のいい女になってはいけないと言い聞かせる。

このまま関係を続けても、どんどん心のない司君にはまっていくだけだ。

そして……どんどん幸せから遠ざかっていくんだ。




「あのさ、司君……」




私の声は、もはや隠せないほどに震えていた。

だけど、「別れたい」その言葉が言えなかった。

弱い自分に愕然とした。




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