“あなたを愛しています”









オフィスに帰ると、由希さんは既に戻っていた。

そして、にこにこしながら私を見る。

その顔を見て、瞬時に悟った。

私が司君といるところを見られたのだろう。

はやく言い訳しなきゃ、そう思ったが……




「ロマンチックだよね。

彼氏と桜庭司の装花を眺めているなんて」




由希さんに先手を取られた。

そして、いつのまにか彼氏になっている!!

そこは何としても否定しなければと思い、



「彼氏じゃありません!!」



大声を出していた。


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