ほんもの。

それを止めて、自分がベッドにいないことに驚いた。
あれ、土鍋のことを考えて眠っちゃったってこと?

「お風呂!」

その前に携帯を充電して、光の速度でシャワーを浴びた。

着替えて化粧をして、家を出る。電車の中でお腹が空いたことに気付いた。

コンビニでサラダと一緒にマドレーヌを買った。

「月白」

後ろから声をかけられて、振り向く。

「安藤、おはよう」

「はよ。なんか……微妙に濡れてる」

安藤が私の髪の毛を一房掬う。あ、ばれた。

それからコンビニの袋に視線がいく。

さっと後ろに隠して、安藤から一歩離れた。

< 130 / 235 >

この作品をシェア

pagetop