ほんもの。
それを止めて、自分がベッドにいないことに驚いた。
あれ、土鍋のことを考えて眠っちゃったってこと?
「お風呂!」
その前に携帯を充電して、光の速度でシャワーを浴びた。
着替えて化粧をして、家を出る。電車の中でお腹が空いたことに気付いた。
コンビニでサラダと一緒にマドレーヌを買った。
「月白」
後ろから声をかけられて、振り向く。
「安藤、おはよう」
「はよ。なんか……微妙に濡れてる」
安藤が私の髪の毛を一房掬う。あ、ばれた。
それからコンビニの袋に視線がいく。
さっと後ろに隠して、安藤から一歩離れた。