ほんもの。

ふーん、と意味ありげに私の顔を覗く。

「月白さんて、もしかして安藤くんの?」

「ああ……はい、まあ」

まあ一緒に出社したりしてたから、分かってる人もいるのだろう。矢敷さんも先輩も言ってたし。

歯切れ悪く返事をすると、柳田さんは更にじろじろとこちらを見てきた。なんか、感じ悪い人だな。
矢敷さんがこっちに投げてきた理由が少し分かる。

何でも良いから早く修正してくれ。と思いながら周りの机をぐるりと見回す。

ホワイトボードに書かれた欠勤の横に、安藤のマグネットがあった。
欠勤って、来てないってこと?

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