銀髪の王太子は訳あり令嬢に愛を乞う ー 今宵、お前を必ず奪い返す
彼には抗えない魅力がある。
声音は優しいし、知性もありそうだし、物腰も優雅で育ちも良さそうだ。
どうして兵に追われているのか?
ジェイはひどく疲れていたのか、何も喋らなくなった。
眠ったの?
じっと彼の顔に目を向ければ、静かな寝息が聞こえてきた。
それに、ドクン、ドクンと規則正しい鼓動もする。
「少しでも休んで元気になって」
ジェイの胸に耳を当て、神に祈った。
彼の鼓動を聞くうちに身体が温かくなってきて段々瞼が重くなる。
ダメよ。寝てなんかいられない。
お父様のことも心配だし起きていないと……。
寝ちゃ……ダ……メ……。
そう何度も自分に言い聞かせたが、気づいたら夜が明けていた。
☆
カーテンの隙間から光が差し込む。
声音は優しいし、知性もありそうだし、物腰も優雅で育ちも良さそうだ。
どうして兵に追われているのか?
ジェイはひどく疲れていたのか、何も喋らなくなった。
眠ったの?
じっと彼の顔に目を向ければ、静かな寝息が聞こえてきた。
それに、ドクン、ドクンと規則正しい鼓動もする。
「少しでも休んで元気になって」
ジェイの胸に耳を当て、神に祈った。
彼の鼓動を聞くうちに身体が温かくなってきて段々瞼が重くなる。
ダメよ。寝てなんかいられない。
お父様のことも心配だし起きていないと……。
寝ちゃ……ダ……メ……。
そう何度も自分に言い聞かせたが、気づいたら夜が明けていた。
☆
カーテンの隙間から光が差し込む。