銀髪の王太子は訳あり令嬢に愛を乞う ー 今宵、お前を必ず奪い返す
「いつか……また彼に会いたい」
彼が消えた方向に目を向け、呟く。
すると、クレアの声がした。
「セシル様〜、どこにいらっしゃるのですか?」
「ウィング、戻ろう」
声をかけ、愛犬を伴って部屋に戻った。
「セシル様、その血、怪我でもされたんですか?それとも吐血……」
血だらけのベッドと私の寝間着を見てクレアは大騒ぎ。
長い茶髪を後ろでひとつに結んでいる彼女は私より八つ年上で、メイドの中では一番年が近く、私のお世話係で仲がいい。
兄弟のいない私にとっては姉のような存在だ。
「落ち着いてクレア。夜中に鼻血が出て、汚しちゃったの。ごめんね」
「まあ、大変!お医者様を呼ばなければ」
大袈裟に騒ぐクレアに声をかけて落ち着かせる。
「大丈夫。血も止まったし、気分も悪くないわ。それよりもお父様は?」
彼が消えた方向に目を向け、呟く。
すると、クレアの声がした。
「セシル様〜、どこにいらっしゃるのですか?」
「ウィング、戻ろう」
声をかけ、愛犬を伴って部屋に戻った。
「セシル様、その血、怪我でもされたんですか?それとも吐血……」
血だらけのベッドと私の寝間着を見てクレアは大騒ぎ。
長い茶髪を後ろでひとつに結んでいる彼女は私より八つ年上で、メイドの中では一番年が近く、私のお世話係で仲がいい。
兄弟のいない私にとっては姉のような存在だ。
「落ち着いてクレア。夜中に鼻血が出て、汚しちゃったの。ごめんね」
「まあ、大変!お医者様を呼ばなければ」
大袈裟に騒ぐクレアに声をかけて落ち着かせる。
「大丈夫。血も止まったし、気分も悪くないわ。それよりもお父様は?」