銀髪の王太子は訳あり令嬢に愛を乞う ー 今宵、お前を必ず奪い返す
好きな気持ちは……止められない。

私がジェイを好きになったように。

「それは……そう……ですけど。でも……私なんか……」

自分に自信がないのかクレアの声は尻すぼみになる。

彼女の気持ちはよくわかる。

私も同じことで悩んでいたけど、ジェイがしっかりと私を捕まえてくれた。

ギリアンがクレアのことを好きかどうかはわからない。

だけど、彼女に大事な仕事を手伝わすくらいだもん。

信用はしているはずだ。

「自分を卑下しないで。あなたは素晴らしい女性よ。私が保証する。だから、諦めないで」

クレアの目をしっかりと見て言えば、彼女は目を潤ませた。

「セシル様……」

「あなたも幸せにならなきゃ」

心からクレアにそう告げた時、ノックの音が聞こえた。
「誰でしょうね?」
< 193 / 263 >

この作品をシェア

pagetop