銀髪の王太子は訳あり令嬢に愛を乞う ー 今宵、お前を必ず奪い返す
クレアが手で涙を拭い、「はい」とドアを開けて応対する。

近くにある椅子に座ってその様子を眺めていたら、シャーロットのメイドが訪ねてきた。

「私はフィッツジェラルド侯爵家のメイドでブルックと申します。シャーロット様が是非セシル様をお茶会にご招待したいと」

そのメイドは部屋にいる私を見て頭を下げる。

「ギリアン様は今日もゆっくり部屋で休まれるようにと言っていましたが、どうしますか?」

クレアは私の方を振り向いて判断を仰ぐ。

どうせ部屋にいても読書くらいしかすることがない。

本は好きだけど、ずっと部屋に閉じこもっているのももう限界だ。

それに、シャーロットはここに来て唯一親しくなった令嬢。もっと彼女と話をして仲良くなりたい。

「是非伺うわ」

にっこり微笑んで、シャーロットのメイドに返事をすれば、彼女は微かに頰を緩めた。

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