ロマンスがありあまる
秘書課を後にすると、カバンからスマートフォンを取り出した。

仕事が終わったことをメールで専務に伝えると、地下の駐車場で待っていてと言うメールが彼から届いた。

そのメールを読み終えると、スマートフォンをカバンに入れた。

私の両親はもちろんのことだけど、専務の家族も私たちの婚約を喜んで受け入れてくれた。

…まあ、受け入れてくれたも何も“君なら安心して息子を任せられる”的な感じで言われたようなものなんだけどね。

ドラマやマンガでよくある大きな障害もこれと言って特になかったと言う訳だけど…うーん、これもこれでどうなんだろう?

エレベーターで地下の駐車場に降りると、専務の車の前で彼がくるのを待った。

20分くらい待っていただろうか?

「お待たせ」

仕事が終わった専務が私の前に現れた。
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