次期社長の溺愛が凄すぎます!
コンビニおにぎりは知っているのに、ファストフードは知らないっていうの?

一般的に、学生時代に網羅していておかしない食べ物じゃないのかな。

「では、ドライブ気分のまま、ドライブスルーしましょうか。ワクワクしますね」

「車を降りないで買い物できるやつだな。どちらかというと不安しかないが。こっちだ」

腕を掴まれて、方向転換させられる。そこに白っぽいスポーツカータイプの車があった。

「あれ。いつもの車と違うんですね」

いつも末松さん運転の車は黒だったような気がする。

「あれはどちらかというと社用車だな。これは俺個人の車」

「ああ。そうなんですか……」

そうそう何台も車なんて持ってないでしょ。

自慢げでもなくサラッと嫌味なく言えちゃうところが、彼は“御曹司”なんだなーって認識する瞬間だよね。

助手席のドアを開けてもらって座ると、ちょっとだけ嬉しそうな藤宮さんを見つめた。

「嬉しそうですね」

「そうだな。俺はどうも誘うのが下手らしいから。デートに誘って、来てくれるのはとても嬉しい」

そういうものなのかな。

クスクス笑いながら私がシートベルトを着けると、藤宮さんは助手席のドアを閉め、ぐるりと回ってきてから運転席に乗り込んでくる。

「どちらかというと、ちょっと諦めました」

「何をだ?」

訝しむようにしている表情が見えて、小さく肩を竦めた。
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