次期社長の溺愛が凄すぎます!
その唱和の大きさにびっくりしていたら、藤宮さんが小さく笑って私の耳元で小さく囁いてきた。

「どこにでも、一生懸命な人がいるものなんだよ。乾杯の声の大きさでアピールしても、わからないと思うんだが」

「珍しくブラックですね。まぁ、でも、そこは張り合うところじゃないのはわかります」

クスクス笑いあっていたら、微笑ましいものを眺めているかのような原さん夫妻に気がついた。

「可愛らしいわねぇ」

美晴さんの発言に、身体中が熱くなってくる。

しかも、藤宮さんまでが意地悪そうな顔をしていた。

「麻衣子、顔が赤い」

「お、お酒に酔ったかもしれません」

「それはおかしい。まだ一口も口をつけていないだろう?」

正論はこの際横に置いておけ!

噛みつきそうになったけど、まわりの視線を感じてやめた。

無駄に目立つこともないでしょう。

曖昧な笑顔を見せながら、小さく肩を竦めてみせた。









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