私の運命、変えてみせます!
店へと戻るとノワールはまだそこで真剣な表情で、黒い布を見つめていた。
私達が戻ってきたことに気づくと、私を見て目を丸くした。
……もしかしてやっぱり似合ってないのかな。
小さくため息をつきかけたが、その前にいきなりノワールに手を取られた。
クロレさんが出てきた、お店の壁に掛けられた全身に今度はちゃんと自分の姿が映る。
私の肩に手をおいて、鏡越しにノワールと目が合う。
『お嬢さん、とても綺麗だ』
優しく耳元で囁かれ、思わず鏡から顔を逸らした。
まずい、こんな言葉で顔を赤くするなど恥ずかしさが募るだけだ。
そうは思っても、鏡に映る自分があまりにもしっくりくる格好で自分の姿をもう一度見つめた。