私の運命、変えてみせます!


脱いだものを綺麗に畳み、カーテンを開けると私を見たクロレさんの瞳が一気に輝いた。

駆け寄ってきたものだから、その場でくるりと一回転して見せ笑顔を向けた。


「やっぱり選ばれただけあるね。すごく似合ってるよ」

「ありがとうございます」


照れながらもお辞儀をすると、クロレさんが後に回り腰にゆったりとしたリボンを巻いた。

着替えを手に取り、履きなれたショートブーツを履く。

ワンピースと少し雰囲気が合わない部分もあるが、ここは少しの我慢だ。


「ついでだから、その靴も仕立てて貰うといいよ。あいつの仕事の一つだろうし」

「え、いやでも……」

「いいの。あいつは何でも屋なんだし、それが仕事」


そうは言われても、私はここに来て一体どうしたらいいのか分からずにいた。

消えたいという小さな思いが、思わぬ方向に進み現在に至っている。

これ以上私はここで何をしていけばいいのか検討もつかない。

ぐるぐると回る考えを押しのけるように、クロレさんが背中を押した。

背中から感じる熱に後押しされながら、そっとクロレさんの作業部屋から出た。


< 27 / 123 >

この作品をシェア

pagetop