私の運命、変えてみせます!
脱いだものを綺麗に畳み、カーテンを開けると私を見たクロレさんの瞳が一気に輝いた。
駆け寄ってきたものだから、その場でくるりと一回転して見せ笑顔を向けた。
「やっぱり選ばれただけあるね。すごく似合ってるよ」
「ありがとうございます」
照れながらもお辞儀をすると、クロレさんが後に回り腰にゆったりとしたリボンを巻いた。
着替えを手に取り、履きなれたショートブーツを履く。
ワンピースと少し雰囲気が合わない部分もあるが、ここは少しの我慢だ。
「ついでだから、その靴も仕立てて貰うといいよ。あいつの仕事の一つだろうし」
「え、いやでも……」
「いいの。あいつは何でも屋なんだし、それが仕事」
そうは言われても、私はここに来て一体どうしたらいいのか分からずにいた。
消えたいという小さな思いが、思わぬ方向に進み現在に至っている。
これ以上私はここで何をしていけばいいのか検討もつかない。
ぐるぐると回る考えを押しのけるように、クロレさんが背中を押した。
背中から感じる熱に後押しされながら、そっとクロレさんの作業部屋から出た。