エリート外科医と過保護な蜜月ライフ
「病院の売店へのアプローチ?」

一ヶ月振りの仕事復帰は、思っていたとおり営業担当先がなくなっていて、そこへ戻ることも叶わなかった。

というのも、この一ヶ月の間に、どこも新担当者とスムーズに仕事が進んでいるらしく、そのタイミングで私が戻るのは混乱させるから……とか。

それは仕方のないことでもあり、予想していたことでもあったから、ショックを感じながらも冷静に受け止められた。

そう思えるのはやっぱり、先生のお陰。だから、私なりに恩返しがしたかったーー。

「はい。事故で入院中に気がついたんです。病院の売店へのアプローチはどうかなと」

ソンシリティ病院の売店に、自社の新商品が置かれていること、そしてそこを医師たちも利用することを杉山課長に説明する。

課長は、私が話している間、デスクで真剣に耳を傾けてくれて、ひととおり聞き終わると口を開いた。

「分かった。たしかに、小松さんの意見には、可能性を感じる。ただ、病院への営業はかなりハードルが高いかもしれないが……」

「覚悟しています。まずは、お世話になったソンシリティ病院から訪問して、その後新規開拓をしたいのですが……」
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