エリート外科医と過保護な蜜月ライフ
と言うと、数十秒ほど考えた課長が微笑んでくれた。

「分かった。任せよう。推進してほしい商品は、共有ファイルに載せているから、あとで確認しておいて」

「はい! ありがとうございます。それと、入院のお気遣いも、ありがとうございました」

個室を用意してもらったことにお礼を言うと、課長はゆっくりと首を横に振った。

「会社からは、それくらいのことしかできなかったからね。小松さんには、これからも頑張ってほしい」

「ありがとうございます……」

復帰をして、仕事があるのか不安だったけれど、地道な内容ながらも任せてもらえることが心底嬉しい。

堂浦先生が言っていたとおり、私が組織に必要な人間になればいいことだったんだ……。

お見舞いに来てくれた課長の言動さえも疑ったりして、あのままの自分でなくてよかった。

そう考えたら、やっぱり堂浦先生に感謝の気持ちでいっぱいになる。

課長から営業の許可を貰えたあと、私は自席でパソコンから共有ファイルを開く。

そこには、事故前とは商品のラインナップが多少異なっていて、新しいものを頭に叩き込んでいった。
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