エリート外科医と過保護な蜜月ライフ
しばらくパソコンに目をやっていると、隣の席の同期、楠晴香(くすのき はるか)が声をかけてきた。

「久美、復帰早々やる気満々ね。体は、もう大丈夫なの?」

「うん。足はすっかり元に戻ったし、大丈夫よ。みんなには迷惑かけてごめんね」

晴香は、落ち着いた大人の女性で、仕事もよくできる。持ち前の冷静な人柄は企業受けが良く、取引先からの信頼が厚かった。

「謝ることじゃないでしょ? 迷惑より、心配をかけたけどね。でも、復帰してくれて安心した」

笑みを見せる晴香に、私も微笑み返す。そして
、病院への営業の話をした。

「なるほどね。先生たちのためにも……って、とてもいい考えじゃない。久美ってば、入院中でも仕事を考えていたなんて、感心する」

そう言った晴香に、私は少し苦笑した。

「そんなに、立派なものじゃないのよ。先生に、恩返ししたいだけ」

「久美を担当してくれたのって、有名な堂浦先生でしょ? 名医って噂の。よっぽど、素敵な先生だったのね」

「うん……。とても」

今日も、先生は忙しいんだろうな。体を壊さなければいいけど……。
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