続*もう一度君にキスしたかった
途端、シンと静まり返ってしまった車内。
いや、これはいけない、嫌がってると思われてしまう。
わかってはいるけれど、再会してもう一度付き合い初めてからもう一年が経とうとしている。しかも、昔付き合っていた時から彼は「真帆」で私は「朝比奈さん」だった。
物凄い、今更感があって。
それこそ、結婚したら下の名前で呼ぶのかなあ、くらいにしか考えていなくて、反応が遅れてしまったのだ。
「嫌?」
「いえ! そうじゃなくて!」
ゆっくりと前に軽く重心がかかり、車が停止した。
赤信号だった。
朝比奈さんがハンドルを握ったまま、にっこり笑って私を見る。
「嫌じゃないなら、わがまま聞いて?」
もちろん、普段私にああして欲しいこうして欲しいということがない朝比奈さんの希望だ。
なんとしてもここは、名前で呼ばねばなるまい。
いや、これはいけない、嫌がってると思われてしまう。
わかってはいるけれど、再会してもう一度付き合い初めてからもう一年が経とうとしている。しかも、昔付き合っていた時から彼は「真帆」で私は「朝比奈さん」だった。
物凄い、今更感があって。
それこそ、結婚したら下の名前で呼ぶのかなあ、くらいにしか考えていなくて、反応が遅れてしまったのだ。
「嫌?」
「いえ! そうじゃなくて!」
ゆっくりと前に軽く重心がかかり、車が停止した。
赤信号だった。
朝比奈さんがハンドルを握ったまま、にっこり笑って私を見る。
「嫌じゃないなら、わがまま聞いて?」
もちろん、普段私にああして欲しいこうして欲しいということがない朝比奈さんの希望だ。
なんとしてもここは、名前で呼ばねばなるまい。