釣り合わない!!~溺愛コンプレックス~
「俺が彼女を離したくないだけだから、彼女を傷つけるのは止めてくれ」
「若くて青いにも程がある」
鼻で笑う響君の父親に合図をされた緒方さんが、携帯を用意して渡す。
響君の父親は誰と話しているのだろうか・・・
「言うことを聞けないようだから来てくれないか?響は部屋に閉じ込めればいい。
お嬢さんのほうは二度とこの家に近づけないようにお帰りいただけ。」
誰と話しているか分からなくても
私にも理解できることが一つ。
響君の父親はもう二度と、私達が出会えないように引き離そうとしているのだ。
「どんなに反対されても・・・
どんなに私が響君に相応しくなくても
私は彼が好きなんです」
恐くて恐くて仕方なくても
足りない言葉で思いのたけを必死に伝えるも
突然部屋に入ってきた数人の図体の良い黒服の男が、足早に私達目掛けてやってきた。
何を言っても
響君の父親に思いは伝わらないの?
黒服の男が私に勢いよく手を伸ばした瞬間
恐くて目をギュッと閉じた。
その刹那に聞こえた、骨が折れるような鈍い音
ゆっくり
目を開けると、私を捕まえようとしていた男は響君の前で突っ伏している・・・。
何が起こっているのか・・・
残った二人の黒服の男が同時に響君にかかって行くと
「危ないっっっ!!」
思わず叫び声をあげた私の声が部屋に響いた。