社長は今日も私にだけ意地悪。
顔を上げると、彼はきょとんとした顔をして私を見ていた。
木崎さんだけじゃない、他の三人も同じだった。
「何をって……私に力が足りないばかりに皆さんが非難を浴びることになってしまったから……」
「はあ? ミュージックインホームで二曲も歌えるんだぞ。有り難すぎるっつうの。それよりも、もう一曲は何歌う?」
「えっと……リハなしのぶっつけになりますから、皆さんが一番演奏しやすい曲で……」
「じゃあ路上時代からずっと歌ってるやつだな。ノリも良いし盛り上がるだろ」
木崎さんがそう言うと、彼等は簡単な打ち合わせと確認をしていく。
彼等の意外な反応に、思わずぽかんと間抜けな顔をしていたであろう私を、四人が振り返ると。
「あのね、めぇちゃん心配しすぎ。long riverの代打かどうかなんて関係ないよ」
「え?」
井ノ森さんの言葉に私が首を傾げると、次に口を開いたのは木崎さんで、
「long riverより最高の曲を歌えば何も問題ねえだろ」
と……。自信満々な表情でそう答えてくれる。
そして。
「俺達の曲、ここで聴いてろよ。日頃の感謝の気持ちを込めて、今日は観客よりも近い場所で俺達の最高のライブを魅せてやるよ」
木崎さんの言葉に続くように、他の三人も私を見て微笑む。
「はい……!」
さっきまでどうしようもない位に落ち込んでいたはずなのに、私は自然と笑いながら、期待で高揚していた。
そんな私を見て、いつもクールな木崎さんが珍しくわかりやすく笑いながら、
「今日くらいはあのダサい円陣、やってやってもいいぜ」
と私と井ノ森さんに言う。
「凛、言い方酷くない? ダサくはないから!」
「いや、ダサい」
「ダサくない!」
などと言いながら、二人が右手を差し出し、それを重ねる。
白石さんと青野さんも、そんな二人を見て、ちょっぴり呆れたように笑い、だけど満足げにやっぱり手を重ねる。
そして。
「めぇちゃんも」
井ノ森さんに言われ、最後に私の手が彼等のそれと重なり合う。
そして、
「じゃあ今日もめぇちゃんが掛け声やってくれる?」
と井ノ森さんに言われーー私は元気良く声を出す。
「RED search、初のテレビ出演! 〝一生懸命頑張るぞ! えいえいおー!〟」
おー! と。今日は全員の声が一つとなった。
そして彼等は、スタッフの合図でメインステージに向かっていく。
木崎さんだけじゃない、他の三人も同じだった。
「何をって……私に力が足りないばかりに皆さんが非難を浴びることになってしまったから……」
「はあ? ミュージックインホームで二曲も歌えるんだぞ。有り難すぎるっつうの。それよりも、もう一曲は何歌う?」
「えっと……リハなしのぶっつけになりますから、皆さんが一番演奏しやすい曲で……」
「じゃあ路上時代からずっと歌ってるやつだな。ノリも良いし盛り上がるだろ」
木崎さんがそう言うと、彼等は簡単な打ち合わせと確認をしていく。
彼等の意外な反応に、思わずぽかんと間抜けな顔をしていたであろう私を、四人が振り返ると。
「あのね、めぇちゃん心配しすぎ。long riverの代打かどうかなんて関係ないよ」
「え?」
井ノ森さんの言葉に私が首を傾げると、次に口を開いたのは木崎さんで、
「long riverより最高の曲を歌えば何も問題ねえだろ」
と……。自信満々な表情でそう答えてくれる。
そして。
「俺達の曲、ここで聴いてろよ。日頃の感謝の気持ちを込めて、今日は観客よりも近い場所で俺達の最高のライブを魅せてやるよ」
木崎さんの言葉に続くように、他の三人も私を見て微笑む。
「はい……!」
さっきまでどうしようもない位に落ち込んでいたはずなのに、私は自然と笑いながら、期待で高揚していた。
そんな私を見て、いつもクールな木崎さんが珍しくわかりやすく笑いながら、
「今日くらいはあのダサい円陣、やってやってもいいぜ」
と私と井ノ森さんに言う。
「凛、言い方酷くない? ダサくはないから!」
「いや、ダサい」
「ダサくない!」
などと言いながら、二人が右手を差し出し、それを重ねる。
白石さんと青野さんも、そんな二人を見て、ちょっぴり呆れたように笑い、だけど満足げにやっぱり手を重ねる。
そして。
「めぇちゃんも」
井ノ森さんに言われ、最後に私の手が彼等のそれと重なり合う。
そして、
「じゃあ今日もめぇちゃんが掛け声やってくれる?」
と井ノ森さんに言われーー私は元気良く声を出す。
「RED search、初のテレビ出演! 〝一生懸命頑張るぞ! えいえいおー!〟」
おー! と。今日は全員の声が一つとなった。
そして彼等は、スタッフの合図でメインステージに向かっていく。