社長は今日も私にだけ意地悪。
「ったく、倒れるまで無茶しやがって。おにぎり食べたくらいで回復する訳ないだろ」

「す、すみません。あ、そう言えば打ち上げ……。あの、その後四人は……?」

「皆、芽衣のことを心配していたが、俺が打ち上げに行かせた。しっかりしてる子達だし、自分達だけでも大丈夫だろう。さあ、まだ熱がある。休め」

そう言われ、私は社長の手によってベッドに再び寝かせられる。

寝心地の良い、高級感のあるこのベッドは疲れた身体を充分に癒してくれる。
……しかも、社長の匂いを感じる。


「そうだ」

ふと社長が口を開く。どうしたんですか、と彼を見やると、社長はにっこりと笑っていて、


「テレビで観てた。素晴らしいステージだったな。最高だった」


そう褒めてくれた。



「……はい!」

社長にも彼等の眩しさが伝わったのだ。嬉しい。


私、社長の告白よりもRED searchを選んだのに。
それでも社長はRED searchを最高と褒めてくれる。


……社長が私とRED searchを出会わせてくれたから、私はあの感動を得ることが出来た。


社長のお陰で私の世界の色はどんどん変わっていく。


恋の楽しさも苦しさも、社長がいたから味わうことが出来ている。


社長。

社長。


「……き」

「え?」

私は震える唇を動かして、勇気を出して言葉を発する。


「好き、です」


一度は私から告白を断ったのに。今はまだ付き合う時じゃないって思っていたのに。抑え切れない、この感情を。
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