キミはずっと、かけがえない人
仕事上、関わることはないと思うけど、まぁ、大人の付き合いはこうだな。
「今日は、本当にご迷惑をおかけしました。川崎さんの仕事が進んでいませんが、全てこちらが悪いですので」
「よく分かりませんが、大丈夫ですので……」
本当に、ほとんど見ていないのだろう。
状況が把握出来てなくて、戸惑いが感じられる。
相手が相手っていうのもあるだろうけど。
「それでは、本当にお邪魔しました。
では、良い報告を待っている」
最後は私に向けて、少し声を潜めて言う。
今日のことを全て知った上で言っているのだろう。
でもまさか、会社に乗り込んできた女を、会長自ら止めに来るとは思わなかった。
まぁ、前回と違って父親は怒っていたけど。
湖陵欲しさに勝手に言ったところで、そうなる訳がない。
本人同士はもちろんのこと、結婚となれば家族にだって認められないと上手くいく訳がないのに。
「川崎さん……湖陵の会長と知り合いなの?」