キミはずっと、かけがえない人
こういう大手企業なら、なかなかトップと一般社員が逢うことはないだろう。
それをあえて言ったということは、もしそんな現場を見つけたら何かしらペナルティがあるということか。
ここまで言ったからには、近寄る人はいないと思うけど。
会長を敵に回したら、ここにはいられないし。
イヤ、ここだけではないだろう。
今後、働けなくなることだって考えられる。
ほとんどがそれを分かったのだろう。
ざわつきがなくなった。
「ちなみに、秘書相手も同様だ。陰口叩くようなヤツはおらんと思うけど」
そんなことをあえて注意するということは、やっぱりそういうことなんだ。
改めて、会長を怒らせるとマズイことは分かった。
仕事はきちんとしないと、居場所がなくなるかもしれない。
「大丈夫。亜依の居場所はここしかないから」
紹介を受けている間、ずっと彼は私の隣にいて腰に手を添えている。
まるで、ここにいるみんなに見せつけるかのように近い。