エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
私にはなにがわかったのかさっぱりだった。
しかし彼が満足そうな顔をしているので、どうやら役に立ったらしい。

とはいえ、触れられた部分が熱くて、頬まで赤く染まっていないか心配になった。

それから彼は私の腰をさりげなく抱き、地下駐車場までエスコートしてくれた。


車を発進させた彼は、口を開く。


「遅くまで引きとめたから、お母さん、心配してない?」
「友達と食事に行くと言ってあって……」


嘘をついて出てきたことを正直に話すと、彼はハンドルを操りながらしばらく黙ってしまう。


「お母さんに会えるかな?」
「えっ、今からですか?」
「うん」


そりゃあ、間違いなく家にいるから会えるけど……会ってどうするの?


「大丈夫かとは思いますが……」
「砂羽も忙しくしているのはわかってるから、これは相談だけど」


翔さんは妙な前置きをする。


「はい。なんでしょう?」
「また砂羽と夕食を共にしたいと思う。一緒に行きたいレストランもあるし、また手料理も食べたい。今日、本当に楽しかったんだ」
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