エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
彼のそのひと言に胸がギューッと締め付けられる。そんなに強く思ってくれているんだ。


「翔さん……」


彼は私の膝の上の手をそっと握る。
そして、熱い眼差しを注ぎながら口を開く。


「俺は砂羽と幸せになりたいんだよ」


そんなにドキドキさせないで。
息が苦しくて歓喜の涙が流れてしまいそうになる。

父を失ってから、正直、つらいことだらけだった。
でもそれも全部、彼に出会うための試練だったとしたら、もういいやと思える。

それくらいの幸せを彼は私に運んできてくれた。

これからも試練はまだまだ続くだろう。
けれど、彼が隣にいてくれるなら踏ん張れる。


「ありがとうございます」


笑顔を作り、彼に感謝を伝えた。


「なに言ってるんだ。砂羽といられて、本当にうれしいんだよ」


彼は口元を緩めた。

家につくと、翔さんを外に残してまずは私が母に話をした。
いきなりでは取り乱すと思ったからだ。


「えっ、彼氏? 砂羽、いつの間に」


母は口をあんぐりと開け、固まっている。
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