エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
「この着物は代々我が家に伝わる作品です。峰岸織物の織り職人と染め職人の技術が集結しております。それをそのようにお褒めいただけて、大変光栄です」


褒められていないことなんて百も承知だ。
だけど、これくらいでへこたれたりはしない。


「はー、なかなか気が強いお嬢さんのようだ」


鈴木さんは顔をしかめる。


「昔は峰岸さんもよかったですよね。でも今はどうですか? 一時の繁栄にすがりすぎて、時代に乗り遅れてしまわれたのでは?」
「そのようなことはございません。時代のニーズにマッチした商品を作っております」


それは本当だ。
けれども、品質にこだわりがあるので、価格を下げられないのだ。


「へぇ。でも、峰岸さんの業績は先代が亡くなられてからは下降する一方だとお聞きしてますが? 弊社はおごり高ぶることなく商品開発を進めてまいりましたので、おかげさまで好調で」
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