エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
商品開発を進めてきたのではなく、安価な輸入糸に頼り、商品の値段を下げただけだと思うんだけど。

だけど、そんなことを口にする必要はない。
それじゃあ他者を卑下する鈴木さんと同じだ。


「そうでいらっしゃいましたか。ますますのご繁栄をお祈りしております」


私が引かないからか、鈴木さんの顔が真っ赤になっていく。

泣かせたかったのかもしれないけど、泣いたりしない。
私は峰岸織物を守るためにここに来たんだから。


「わかってるんですか? 峰岸さんはもう終わりですよ、と忠告差し上げてるんです」


そんな忠告はいらない。
それに、絶対に終わらせない。


「あぁ、峰岸さんじゃないですか」


そこへスッと割って入ってきた人に目を瞠る。
ブランピュールの一ノ瀬社長だ。


「あっ、一ノ瀬社長。その節は失礼しました」


慌てて挨拶をすると、彼は鈴木さんのことなど視界にも入れず話し始める。
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