エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
「すみません」


気分を害してしまったのだろうかと焦っていると、「ちょっとこちらへ」と彼に手首をつかまれ、会場の外に出てしまった。


「わかってます? 今にも倒れそうな顔をしている」
「すみません」


そんなにひどい顔をしているのかな、私。


「謝ってほしいわけじゃない。峰岸さんが、先代の社長をなくされて奮闘されているのは耳に入っています。ですが、そこまで頑張ってはいけない。自分を大切にしてください」
「えっ……」


彼に思わぬ指摘をされ、ふと体の力が抜ける。


「おっと」


気力で支えていた体が傾いてしまうと、彼が腕を差しだし抱きしめてくれた。


「すみませ——」
「もう謝らないで。まずいな。ここで待っててください」


彼は私を近くにあったイスに座らせ、どこかに行ってしまった。
そしてすぐに戻ってくると「行きましょう」と声をかけてから私を立ち上がらせ、がっしりと腰を支えてくれる。
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