エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
トイレを借りようと廊下に出ると、ドアが半開きになっている部屋がある。
気になって開けてみると、目の前に広がった光景に目をパチクリしてしまう。


「なに、ここ……」


リビングはきれいに片付いているのに、二十畳ほどの広さの部屋いっぱいに物があふれていた。


「仕事部屋?」


最初に目に飛び込んできたのは、窓の近くに置いてあるトルソー。
一部布が巻かれている。

そして、その横にはミシン。
床に散らばっていた紙をよく見ると、型紙のようだ。

真ん中には大きな机が存在感を示している。
ハサミやスケールが置いてあるので、作業台なのだろう。


一ノ瀬さん、自分でも作るの? 
社長業だけでなく、自身でデザインを手掛けメインデザイナーとして活躍していることは知っていたけど、デザイン画を描くだけかと思っていた。

それから、布が詰まれている棚も見つけた。


「これ……うちのだ」


その中には以前渡したサンプルの布も含まれていて、なんだか気持ちが上がる。
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