エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
一ノ瀬さんが住んでいる世界をもっと見ていたかったけど、勝手にかき回してはいけないと思い、廊下に出た。


「すごいな……」


社長なんだから経営面でも動き回らなくてはならないだろうに、こうして自宅でもデザインして、洋服を作り……。
とてつもなく忙しそうだ。

だけど、それも才能がある所以だし、天は二物を与えずって、嘘なのかも。


トイレに行ったあと、再びリビングに戻りソファに座ったものの、ソワソワして落ち着かない。
いつ帰ってくるんだろう。


一応食事は二人分作ったけれど、緊張しすぎて息をするのも苦しいくらいだ。

いっそ書き置きでも残して帰ってしまおうかと思ったとき、玄関の鍵がガチャッと音を立てた。


「あれっ?」


一ノ瀬さんの声だ。


「もしかして、峰岸さん?」


慌ててリビングを出ていくと、一ノ瀬さんの目が真ん丸に見開いた。
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