【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
形勢逆転とでも言いたげに。
ミア先輩は私の後頭部を掴んで、私の顔を自分の耳元に寄せると。
そのままくるん、と。視点が変わる。
なぜか私がミア先輩に押し倒されている体勢になっていて、互いの体勢が、一瞬のうちに入れ替わっていた。
「俺、押し倒されるより、押し倒したい派なんだよね~」
「ちょ……っ!?なに言って……っ、てかバカ言ってないで早く退いてください!!」
「んー、でもやっぱ色気がたりないよね、天沢ちゃんは」
「はあ!?」
「そこはさ、流れに身を任せて。互いに見つめ合ったまま沈黙が流れるところでしょ?」
"ほら"
ミア先輩の言葉通り。
鳴りもしない、パンッ!と弾けた音が頭の中で響いて。
それが合図かのように、沈黙が流れる。
きらきら、きらきら。それは魔法だ。
瞳が揺れる、心だってそれは同じで。
弾けて混ざって、繰り返されるドキドキに。
意味が分からないと、頭がワケわかんなくなってしまったとき。
下から見た、先輩の顔は、あまりにも影を纏っていて。
唯一ハッキリと見える喉仏が、上下に動いて、ものすごい破壊力の色気を感じる。