【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
まい実ちゃんの言葉に、平然とはしていられない体は、さっきから震えてる。
ほんと、そう。
強がってるだけだった。
ミア先輩にドキドキしてるくせに
ミア先輩にときめいてるくせに
『好き』なんて。
それを口に出してしまったら、軽い女と思われそうで怖かった。
だってそうじゃん。
好きだった斉藤先輩にあんなひどいことされて、よくそんな簡単に立ち直れるなって思われるのも嫌だし。
好きだった人のこと一瞬で嫌いになったし。
コロコロ変わってしまうこの気持ちが怖いよ。
それでも、弱い部分なんか見せたくない。
見せたら、か弱い自分に酔ってると周りに思われるのが嫌だったから。
でも違った。
まい実ちゃんも……ミア先輩だって。
そんな私の弱さに気づいていたからこそ
気を使わずに、いつも通り接してくれていたんだね。