【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
「なあ美秋、こんど合コン行こうぜ合コン!
お前来れば、女の子集まるし!」
茶髪の男の人がスマホをタップしながら、さっそく合コンの日程を調整しようとしてるのが、見てて分かる。
女の先輩2人が「はあー!?あたしらいんのに、合コンとか必要なないでしょ!」と、メイクで仕上げた仮面が取れてしまいそうなほど怒っていた。
そうだよ……ミア先輩に合コンなんか、女なんか必要ないもん。
先輩は私のことが好きだって言ってたんだよ?
そんな先輩が行くわけ……。
「行こうかなー、合コン」
ない。って思いたかったのに。
先輩はそう呟く。
ドクン……っと、静かに心臓が鈍い音を鳴らせる。
「はあ!?まじで!!おっしゃ、いい女揃えるよう女友達に言っとくから期待しとけよ美秋!」
「なっ、なんで美秋!合コンなんか行かなくても、私がいるじゃん!!」
「そうだよ美秋!美秋には合コンなんか必要ないよ!!」
嬉しそうな男の人と、それとは正反対に焦り少し怒り気味の女の人たち。
どうして急に合コンなんか行く気になったんだろう。
内心焦っている私に答えるように、ミア先輩は口を開く。