【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
でも、この世界を埋め尽くす夜よりも。
「天沢ちゃん、俺のこと顔だけだと思ってるでしょ?」
先輩の方が真っ暗に見えるのは……なんでだろうか。
「だって、実際先輩顔だけじゃん!
初めて会った時から、なんかちょっと胡散臭いし」
「失礼なこと言うね~、まあ事実なんだけど。
よかったね、俺を知れて」
「ミア先輩のこと知れたって、全然嬉しくない」
「またまた~、照れちゃって。
まあ、俺のこと知ってくれたならいいや」
ミア先輩が近づいてくる。
またその影に呑み込まれて、何かされるんじゃないかって怖くなり、思わず目を瞑ると。
ーーポスッと、胸の方に何かが触れた。
うっすら開けた目で、チラッと自分の胸元を見ると。
そこにはラブレターが、先輩の手によって差し出されていた。
「この調子で、斉藤のことも知ってけば?」
「……」
「知らないと、痛い目見るのは天沢ちゃんだよ。
ほら、俺のときみたいに?」
「……っ」