【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。






でも、この世界を埋め尽くす夜よりも。



「天沢ちゃん、俺のこと顔だけだと思ってるでしょ?」


先輩の方が真っ暗に見えるのは……なんでだろうか。



「だって、実際先輩顔だけじゃん!
 初めて会った時から、なんかちょっと胡散臭(うさんくさ)いし」


「失礼なこと言うね~、まあ事実なんだけど。
 よかったね、俺を知れて」


「ミア先輩のこと知れたって、全然嬉しくない」


「またまた~、照れちゃって。
 まあ、俺のこと知ってくれたならいいや」



ミア先輩が近づいてくる。

またその影に呑み込まれて、何かされるんじゃないかって怖くなり、思わず目を瞑ると。


ーーポスッと、胸の方に何かが触れた。


うっすら開けた目で、チラッと自分の胸元を見ると。

そこにはラブレターが、先輩の手によって差し出されていた。



「この調子で、斉藤のことも知ってけば?」


「……」


「知らないと、痛い目見るのは天沢ちゃんだよ。
 ほら、俺のときみたいに?」


「……っ」




< 14 / 309 >

この作品をシェア

pagetop