【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
意地悪だ
嘘つきだ
自分勝手だ。
そんな先輩に、溺れてる。
「ミ……っ」
名前を呼ぼうとしたら、もう一度強引に保健室の中に入れられた。
先輩は私をベッドに追い詰めると。
消毒液の匂いが染み込んだ、白いカーテンを閉める。
「"好き"って言ってくれたときの天沢ちゃん、最高に可愛かったよ」
言いながら、ミア先輩が私を押し倒す。
意味がわからない……。
先輩、もう私のことなんか、どうでもいいんじゃないの……?
それなのに。
どうしてそんな、嬉しそうな顔で私の頬を撫でてくるんだろう。
「ちょーと意地悪しすぎたら、これだもんな。
素直じゃない天沢ちゃんには、ちょうどよかったのかも」
「なにがですか……」
「押してダメなら引いてみろ作戦?」
「ーーッ!?」
「いやー、俺を追いかけてくる天沢ちゃんの可愛さ。
思わず甘やかしたくなったけど、そこはグッと堪えたよ」
「……っ……ほんっと最低!!」
「なんとでも言えよ。
そんな俺に惚れてんだろ?なあ?」